かけるの千住日記

Archive for December 2008

30 December

あの日の麦茶＠涼夏日その２

表題はあの日の麦茶＠凉夏日その２　のサブタイトルである。

あの夏の日。私は初めての体験をした。
甘酸っぱくもなく痛みもなく。誰かに何かを捧げた訳でもない。
故にトラウマともなっていない。
とはいえ、真夏のある日の、初体験である。

それは「濃い麦茶＋牛乳＝珈琲牛乳」。

暑かった。中学生だった。テニス部員だった。息絶え絶えに終えた、夏休みの一日練習からの帰宅後。

そんな女子中学生は、ジャージ姿のまま、冷蔵庫にまっしぐら。

お目当ては冷えた麦茶と開け放したままの冷蔵庫の冷気＋うちわの送風＝クーラー（注：エアコン、ではなく「クーラー」と称したあの時代＠１９７０年代）。

だがしかしそこに冷えた麦茶はわずか。
嗚呼、夏の定番ソフトドリンクの麦茶の女神は、私に
微笑まなかった。

そのとき、夕食準備中の母は、冷蔵庫のなかを一瞥して言った。

「牛乳と麦茶、混ぜて飲めば？」

昭和４０年代から６０年代にかけ、１年を通して我が家のソフトドリンクの定番であった牛乳と麦茶を単純に足し合わせることによる量の嵩ましを狙った母の奇策、もとい思いつきあるいはでっちあげともいえる発言であった。

「刷り込み効果」で洗脳され⇒その後の行動を無意識に引き起こす・・・的図式が日常化していた我が家である。
なんでもかんでも親の言うことは疑うことなく信じていた、幼く純粋だったあたし。

言うまでもなく、何も考えずに刷り込み元の言うことを実行した。

するとなんと。

いやはや。

一年に一度しか飲めないあの、５００ml紙パック入り珈琲牛乳というセレブなお飲み物－（マイナス）砂糖の味がするではないか！
これに砂糖を加えれば、まさにあの、憧れの味だ。
父の同僚家族と海の家に泊まりにいっても「牛乳が飲めないがために、朝の飲み物はいたしかたなく珈琲牛乳」な子ども達に仲間入りできなかったほろ苦い体験を持つ私だ。いとも簡単かつ突発的、しかも安価にそのセレブリティを享受する機会を得たのだ。

感激のあまり。深くにも涙にむせびそうになった私・・・・。
とはいかなかったが。
その、安くて手軽な定番ドリンクのセレブ化を初体験した日から、しばしばそれは、私によって実行されることと相成った。

だが、私の友人はその素晴らしい化学作用について苦笑いするばかり。
麦蒸留酒で泥酔した愛すべき弟も、姉の提案にはそっぽも向かず。

特筆すべきは、麦茶＋牛乳＝珈琲牛乳という、事実を肯定する意見は９０年代になってしばしば聞かれたという事実である。
あながち、私の純真で単純な味覚はそれ故の「ゲテモノを否定」化に針を傾けなかったともいえる。

因みに、プリンに醤油をかけるとウニの味、の、私のなかの位置づけは、「猟奇的な彼女」における吐瀉物と、なんら変わりはない。エラそうに言えるわたくしではないのだが。

おほんえへん。だからなに？

ん、でさ。

牛乳＆サイダー＝アンバサorカルピスソーダやコーラ＆牛乳という、創作系炭酸系乳飲料、も、マイブームとなったことも追記しておこう。

23:16:00 | tenkakeru | |

21 December

加治丘陵のコロコロ石。

今日はお天気がよかった！　ので、というわけではく、前まえから予定されていたのだが、今日はハイキングで加治丘陵を歩いた。地学ハイキングというカテゴリーのウォーキングイヴェントなので、メインは地層の観察だ。
今日の主役は、仏子層と、「コロコロ石」。
仏子層は、ほとんどがシルト（粘度）層だ。さわってみると、すべすべしていて、内容物を手にとってみると、ネバネバする。
だが仏子層のなかで興味深いのは「コロコロ石」と呼ばれるまるくて比較的小ぶりの石（ほとんどが砂岩。なかにはチャートも含まれる）が一直線に観られる層だ。つまり上から垂直にみたら「ちっちゃくて丸い石があたり一面に敷き詰められている」状態だ。
なぜ？
ある人が「あ、これみたことある。砂浜じゃなくて石の海岸は、ちょうどこんな感じだと思う」と言った。
まさにその通りではないか、という推測がなされているそうだ。「そうだ」というのは、まだ研究段階で明解な答えが出ていないからだ。
波打ち際にたまっていたコロコロ石が、打ち寄せられてはまたちょっと沖方面に転がり・・・なんていうことを繰り返していたが、海面が上昇したのに伴い、ゆるやかに坂となっていた海底を沖のほうへころころ～ところがった状態で堆積されたのではないかというのだ。
でも、不思議なのは、その回りの「飯能礫層」の内容物とは、イコールではないことだ。飯能礫層には、閃緑岩やホルンフェルスといった「熱（火山の）によって変成を受けました」という石たちが含まれるのだが、仏子層には、それらがほとんどない。まったくないといってもいいほど。だから、コロコロ石たちがいったいどこから来たのか、というナゾが残るのだ。

いやはや。

コロコロ石という名称は、フィールドネームであって、地学的に正式な名前ではない。また、こうした「丸くて小さい石が一列に観られる露頭」は日本の他の地域にもあるそうで、そこで「コロコロ石」なんて言っても怪訝な顔をされるだけだ。コロコロ石の名付け親に今日、お会いしたが、石の名にふさわしいキュートな容貌の持ち主である。（Kさま、すみません）

ひさしぶりにダイナミックな露頭をいくつかみる機会があった。

そうそう、亜炭という石炭を採掘している場所が、今日歩いたエリアにあった。これは日豊鉱業という会社の武蔵野炭坑だ。この石炭は、炭化度が低いため、燃料には不向きだそうだ。用途は、肥料、飼料（鶏など）、水質浄化剤など。ちなみに、映画「フラガール」の炭坑火災のシーン撮影のために、ここがロケ地として使われたのだという。現在日本で稼働している現役の炭坑は、釧路炭坑と、この武蔵野炭坑のみ。
埼玉に、現役の炭坑があったのは知らなかったな。

露頭の観察のために、沢（実際に水は流れていなかったが）を登った。かなり急。うそうっっ。こんなの聞いてないよう。というのは、このハイキングの会では聞き入れてもらえない。地学の先生基準でコースが決められることが多々あるが、今日はその良い例だった。気分はインディ・ジョーンズ、見た目は、へーこらいってるオバさん、の態でなんとかコースを歩き切った私である。

ふー。

お天気なよき日であった。

帰りの電車のなかで「ヒスイ採取に挑戦する旅＠糸魚川」の話で
盛り上がった。
めざせ一攫千金か。

22:38:00 | tenkakeru | |

19 December

誰かのファンだと、どうなのか。

最近誰かのファン、というものになったことがない。
高校生のころは、大好きな男性ミュージシャン（いまは「アーティスト」っていうんでしょうか）のファンクラブに入ったことがある。少し神経質な感じの高い声に、いたくほれてしまったのだ。コンサートもいちどだけ行った。
その昔の小学生時代は、フィンガーファイブ、ピンクレディ・・・と王道を歩んできた。渡辺真知子が好きだった時代もあったなあ。LP盤のレコードを、やけにでかいステレオレコードプレーヤーにかけて聴き入っていたものだ。

で、何が言いたいかというと。

「ファンコミュニティ」の温度が、わたしはなんだか苦手のようなのだ。
たとえば、千木良みえこさん、という作家のファンだという方たちのコミュニティがあったとする。
千木良さんからのメッセージ、「新作読みました」「私のおすすめ」「千木良さん情報の掲載情報」・・・etｃ。当然、話題は、千木良さん一色となる。それも「さんづけ」で。
そういう一連の「千木良さん持ち上げムード」がどうも、なんだか、ざわざわしてしまうのだ。
あたりまえっちゃあたりまえなのだが。

そうした「ワールド」では、千木良が・・・などと呼び捨てにすることは許されないだろうし、「別にどーでもいいんだけどね」的トーンによる発言は白眼視されるだろう。

あたりまえっちゃあたりまえなのだが。

エセ平等主義者のわたしは、「人間みんな同じじゃないか」が基本にある環境ではないと、息がつまってしまうようだ。芸能人であっても、作家であっても、画家であっても、「みんなひとりの人間なんだっっ」的なのりを前提にしてほしいというか。基本に立ち返って、もういちど相田みつをの一言をじっくり味わってみようよ、みたいな。

・・・青いな。

20:40:00 | tenkakeru | |

15 December

高校生の親。なのだ。

昨日、高校を訪ね、息子の担任教師から話を聞く機会があった。
その後、同じクラスの保護者とも、コミュニケーションを共有した。

まず、先生の話は、「やばいすよ、進路」というテーマ。
先日行われた、民間業者が作成した全国模擬試験の結果を解説してくださった。
まず英数国の三教科それぞれ、あるいは「英数国」「英数」「国英」の校内順位や全国順位、偏差値が記載されている個人成績表が配られた。
さらには、それらの成績で「いどめそう」な大学群が明らかにされた。
んー。わが息子の場合ですか？　えとー。その資料によれば「国公立大学の場合、夜間なら」という成績内容だった。
で、先生が言うには、わが息子の学年は、例年に比べてものすごうく成績が悪いのだそうだ。模擬試験の成績は、徐々に下がっていくのがならいだが、このままで、通常の学年のように下がりつづけると、最後はどん底にぶちあたりかねないらしい。スタート地点からして成績が低いのだから、論理としては、至極真っ当だ。

先生の話には、偏差値６１とか、７６とか、そんな言葉がぽんぽん飛び出し、「そのくらいだとMARCHが狙える」などという、進学塾なみの展開になっていく。だー。

その後、場所をうつして懇親会という名の飲み会が行われた。
先生は、ざんねんながら欠席された。キュートな団塊おやじ、という感じの
方で、私はとても心が和むんだけどー。お酒の席には出ないことを信条とされているようだ。

ある人は、真剣な表情で「ウチの娘は食事を作るということがないのだが、皆さんのオタクではどうされていますか」、ある人は「わが息子は最近服そうにこだわるようになり、朝、服選びに非常に時間がかかる、皆さんの息子さんはどうですか」と真剣に問いかけ、またある人は「とにかく家では寝ている。昼間寝るので夜はどうかといえば、夜もまた寝ている」。ある人は「わが息子は、幼稚園児のころから、ずっと反抗期。常に言い合いが絶えない」と発言。みなさん一様に「勉強は二の次で、部活をはじめ学校生活を楽しんでいる」と言う。学校、たのしいんだ。
ある人は「うちの子は『クラスは、なんかほーんわかしているんだよねえ』と言っています」ともいっていた。
担任も同じようなことをニコニコしながら言うのだが「半面、学習に関する危機感に欠け、授業中の学習態度に難あり」と警告を発する。

高校生という時代を生きる子どもたちをとりまく親、の一人である私。

なんか、どうしたらよいのかは、わからない。
とりあえず、没頭したり必死になったり、友達とあーでもないこーでもないと会話するなかで、道が見つかればいいと思うのだが。
ひとりっこは、精神的に幼い。ならば、私ができるだけ、大人として扱えばよいのだ。（難しいけど）プライバシーの侵害には最大限の注意をはらい、相談して得た結果をなるべく実行するようにする。出来ない場合は、理由を話、次善策をともに考える。
もう、親が「語ってきかせる、やらせる」時期はとっくに過ぎた。私は、謙虚に、目の前の現実を受け止めることだ。

21:42:00 | tenkakeru | |

13 December

フィルタリングに関する悩み

フィルタリングソフトの導入を検討し、ネット検索した。
Macintosh機で使えるシステムは、そう多くないようだ。
そのなかで「親子で相談しながら設定しよう！」という
和やかなコピーでユーザーを誘導するサイトがあった。
値段もそう、高くないようだったので、導入することにした。

しかし、あまり使い勝手がよくない。

これまでの、理不尽と感じた「ブロック体験」は
○ミクシィ。あやや、ここですよ、はい。たぶん「SNS」ということで、
ひとくくりになっているだろう。
○Yahoo!のポータル画面からアクセスできる「今日の運勢」（すんません、くだらないんですが、どーも毎日チェックしちゃってて
○アマゾンのお買い物サイト

そして、「え、こんなのアクセス制限なしでいいの？」体験は
○You tube の画像閲覧サイト
ここって、結構エロティック系の画像がアップされていると思うのだが、
自由に観れてしまう。

なんか理不尽だ。
息子が、買いたいソフトの値段を知りたいのでPCを使わせてくれというので
アマゾンサイトにアクセスしたら「制限されています」と、こう来たもんだ。
その場合、わざわざフィルタリングの設定をOFFしなければならない。OFFするには４桁×３の「アクセスキー」を入力する。このシステムは、ブラウザのプロキシを設定する必要もあるのだが、なぜか途中で「プロキシの設定がNG
ですが？」というアラートが出ることもある。点検してみると、真っ当に設定されているのに、だ。

なんか理不尽だ。
高校生に利用してほしくないサイトをブロックするつもりで
導入した、フィルタリングシステムだが、不便きわまりない。
まったく意味ない。
しかも、私がふだん利用しているディスクトップ上には「アクセスキー」が記載されたテキストファイルも存在するので、息子用に設定した別アカウントでログインして利用しようとするも、真っ当に利用したいサイトがブロックされてしまう。その場合は、私用アカウントで再度ログインして・・・なんていうめんどいことをせねばならなない。あ、メモにとっておけばいいんですが。

とにかく、不便だ不便だ。

どなたか、インテルマックOS10.4.11環境において、親が快適に使える便利なフィルタリングシステムもご存知ないでしょうか。

探究心に欠けるかけるでした。ふう。

09:14:00 | tenkakeru | |

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